| 天音りん そこに居るのは いつも一人 奥の奥 さわさわそよぐ 緑の世界 卜部美恵子 思い出は ゆっくり光を 放ちながら ぶどうのつるに つながってゆく | 
| 稲垣悦子 水仙が 真実をつきつけて 咲いている 私は 何を捨てよう 春野恵子 古本に 引かれた棒線 見知らぬ人が 心の中に 住みはじめる | 
| 橋本直美 ケンカ話は おもしろ、おかしく 話すが勝ち あいつは今頃 仏頂面 草さつき 母豚が 歩いた後 宇宙からの 贈り物のような ふん | 
| 宮崎弘行 素直な いい子は 自分に 正直で ない子です 暁月 凜 一生 笑えない 気がした 静かに狂う 斜めに立ってる | 
| 唐鎌史行 短い 短い 一日を なんと 長く生きたことか 山口逸男 夢中で何かを 求め続けた 光と 陰と 夏草の匂い |